ガラガラさんのおはなし

その2 ガラガラさんのおかいもの

「ねえねえ、
もうすぐガラガラさんが来るよ」

ザヤとコヤが、話しています。

道のずっとむこう、
森の入り口の
ガラガラさんの音が、
ザヤとコヤの
長い耳に聞こえました。

ザヤとコヤは
ちょっと手を休めて、
ガラガラさんがくるのを
まちました。

ガラガラさんは
いつものように
ルーシィをつれて
買い物にいきます。

ガラガラさんのカレーは
特製なので、
森のお店で
いつもたくさん買い物をします。

だからルーシィが
いっしょにいないと
たいへんです。

たまねぎとかたくさん。
重たいにもつは
ぜんぶルーシィがひきうけます。

今日もいい、お天気です。

「ガラガラさんはいつも
にこにこしているね。」

「そうだね、
ガラガラさんはいつもにこにこしているね。」

ザヤとコヤの楽しみは
にこにこ顔のガラガラさんと
ガラガラさんが通ったあとの
ふんわりとしたカレーのにおい。

ザヤとコヤのところをまがって、
すこし坂をのぼれば
もうお店。

ザヤとコヤはお店から
ガラガラさんが戻ってくるのが
楽しみでしかたありません。

にこにこ顔の
ガラガラさん。

「よかったね、今日もきっと、おいしいカレーができたんだね」

「そうだね、明日もきっとおいしいカレーをつくるんだね」

「こんどきっと、ぼくらもたべにいこうね」

「そうだね、きっと、ぼくらもたべにいこうね」

ザヤとコヤは
はなをヒクヒクさせながら、
二人でやくそくしました。

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